七つの子

昨日は嫌な日だった。

家の側でカモが鳴いてた。それも、かなり激しめ。
親がガーガー言えば、ピヨピヨピヨと応える声。
どうも、側溝にヒナが落ちたらしい。

しかし、なんでこんな所に？

家から、徒歩5分ほどの所に池が有るのだが、そこから来たのか？向かうところなのか謎？

とりあえず、警察に相談。
『自然生物だから、交通の妨げにならないなら何もしない』との事。でも、見には来てくれた。
お巡りさんが言うにはヒナは七羽だそうで、無事に側溝から脱出できた。

はてさて、どこに行くのかわからないカモファミリー。
親は何故か擁壁の上に飛び上がり、ヒナ達を呼ぶ。ヒナは親のものへ行こうと、擁壁登りを何回かチャレンジするが登れる訳もなく転げ、その落ちる先は側溝、、、。
ヒナは親を呼び、親はヒナを呼ぶけれど、親は降りてこない。
時々、鳴くのを止め、再び鳴き交す。
そうこうして30分ほど経つと、もう声は聞こえなくなった、、、。暑さに力尽きたのか、親が鳴かなくなったことで、諦めたのかはわからない。

これらのことは、我が家の敷地と他人の敷地で起こっているため、他人の敷地に居る時は、一般人の我にはどうしようもなかったりする。
運が悪いことに、彼らが居たのは大学生が借りているアパートなのだ。
これが日曜日の事なら、学生さんも助けようと試みただろうが、平日の昼間なので如何ともし難い。

残忍なように見えるが、野生動物なのだ。
生き残るためには時に『運』も大事なのだ、、、。
分かっていても、やはり嫌な日だった。